好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕

「そうか」


愛しい声が私の頭の上で呟いた。


「愛って凄いね」

「…………そか……?」

「ちょっと!」


あまりのやる気のない返事に私は和希を突き放した。


「何なの!? その返事はっ!?」

「俺、愛とか、そんなの苦手だし」


せっかくのいい雰囲気が

気持ちいいくらいにぶち壊しになった。