好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕

「俺が死ねば良かったんだ」


「やめてっ!!!」

私は和希の胸に飛び込んだ。

今度は私が痛いくらいに和希を抱きしめる。

「そんなこと言わないで……」

「愛崎……」


私の背中に和希の手の感触があった。


和希も、私を抱きしめてくれていた。


今度は優しく。