好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕

「別れたの」


意味ありげに和希の目を見ながら、きっぱり言った。


「そ、そっか。あ、でも親が心配するだろ?」


「親ももう関係ないの!!」


私が怒鳴りつけると、さすがに和希もそれ以上何も言わなくなった。


それからまた和希はテーブルに置いていた雑誌の続きを読み始めた。


気まずい空気がまた流れる。


どうして…


和希の前だと、こう、可愛くない女になってしまうんだろう……