薄暗い路地に、私の泣き声だけが響く。


恥ずかしいとか関係なく

ただ、自分に率直に、泣きたかった。





「会いたい…」




携帯電話を制服のポケットから、かじかむ手でゆっくり取り出した。


すがる思いで発信ボタンを押した。