好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕

「いきなり何を言い出すんだ…悪い友だちにでもそそのかされているんだろ?」

「違う……ずっと…ずっと思っていたことだよ」

私は感情的になりすぎる心を落ち着かせて、パパに素直な気持ちを伝えたかった。

それなのに…

「聖里奈はこんな子じゃない! おい! お前のしつけが悪いから!」

矛先(ほこさき)が奥のほうで震えているママに向けられていって

私はもう、我慢できなくなった。