好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕

「嘘だあああっっ!!!」

うずくまり泣き叫ぶ和希の姿を、俺は上から見下ろした。

そうだ。一般庶民と上流階級の差。

こうやって俺たちは貧乏人を

一生見下せばいいのだ。




そして俺は

言ってはならないことを言ってしまった。




「いとこ同士の愛なんてえげつない…彼女は死んだほうがよかったんだ」