好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕

「誰かが突き落とした。俺は見た…でも…病院で死因を調べてもらったら…自殺だって…そんなの嘘だ」


祖父母もそんなの有り得ないと何度も調べ直しをお願いしているらしいが


「事件を…もみ消そうとしてる奴らがいる」


俺は潤んでかすんだ視線の先に

鋭く眼を光らせて、じっと俺を睨みつける和希が見えた。