好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕

プライドの塊のような人が

こんなにボロボロになってしまうなんて。


そこまでさせてしまった私を


どうして好きになってくれたのだろう。



美紀はそんな淳に比べて、いやに落ち着いていた。

「残念だわ」

落ち着いているというより、冷たく突き放すような。