「先生〜」

「ん?」

「先生のとこに永久就職させて」

「残念、もう永久就職決まってる採用者がいる」

「だよね〜あぁ進路が決まらない…」

「お前保育士の夢はどうした」

「夢がわからなくなってきた」

「まだ見学会やってるだろ、いろいろ見に行ってみろよ」

「そーする〜」

「おぅ」


唐突にこんなことを言い出す奴もたまにいる。

よっぽど進路に迷ってるだろうな…

俺のとこに永久就職してくるのは杏利だけで十分。

いや、杏利しか要らないし

杏利しか無理だ。


「先生」

「ん?」

「俺、やっぱり体動かしてないと落ち着かないらしい」

「それで?」

「体育科受けようと思う」

「おし、頑張れ」

「体育科入るにもお勉強しなきゃダメ?」

「そりゃそうだろ」

「だよなーよし、体を動かしながら勉強する方法考えよ」


元々おかしいやつがさらにおかしくなったか。

まぁあいつは大丈夫だろう