お風呂に入ったのもあるけど、大輝のことが気になって酔いが覚めた。
「お待たせ〜」
「何飲む?」
「カクテルがいい」
「はい」
「ありがとう」
「早速だけど、話していいか?」
「うん」
「いや、そんな悪い話とかじゃないんだけどさ…校長先生の知り合いに高校の校長先生がいて、その先生がこないだの研究授業を見てうちに来ないかって誘われたんだよ」
「うん」
「どっち道結婚するから、今年度でどちらかが異動になるだろ?だから、いい話なんじゃないかって思うんだけど自分にはまだ実力的に早いんじゃないかと思って話を受けるか迷ってる」
「話受けたらいいんじゃん」
「はっ⁉︎」
「教師って生徒と一緒に成長していくものでしょ?そんな実力が…なんて関係ないと思うけど」
「あぁ…」
「その先生だって授業を見てよかったから話を下さったんでしょ、自信持ってどーんっといきなさいよ」
「そうだな、大事なこと忘れてた」
「私は一生懸命支えていただきます」
「やっぱ杏利に話してよかったわ、ありがとう」
「これでみんな無事進路が決まれば私は安心してお嫁にいけるな〜」
「頑張ろうな」
「うん」
あと約半年後この腕と私の腕を組んでバージンロードをあるけますように…
「なに、くっついて甘えてくるじゃん」
「お酒のせいです〜」
「ふふっ、可愛いな」

