バスを出るとすぐに
大輪の花が咲き乱れていた。
まるで夢のような世界だ。
まさかこんなところに
こんなものがあるなんて考えられない。
別世界に入ったようだ。
「アキ見て!」
弥紗ちゃんが何かを指さしていた。
そこには雑木林らしきものが。
そしてその中にはひっそりと道があった。
明らかに怪しいが。
もしかして…。
「入ろっか」
やっぱり。
何て口が軽いんだろう。
私は心の中で何故かウッとなった。
「何その反応?」
「だって、これ以上言っちゃうと
遠くなっちゃうよ
あんまり遠くに行っちゃ駄目って
言われたけど…」
「はぁ…アキは真面目すぎるんだよ
こういうのはね好奇心を持たないと
人生楽しくないよ」
…私は約束を守ろうとしているだけ
なんだけど。
でも私今まで真面目に過ごしてきたから
みんなにノリが悪いなんて言われたことあった。
私好奇心が足りないのかなあ。
人生なんてモデルになっただけでも
変われそうな気がするけど…。
それじゃあ、駄目なのかな。
じゃあ…。
「行こう」
私はは弥紗ちゃんに
ついていくことにした。


