「それじゃあみんなこれからよろしくね」
編集長は笑顔でみんなに言う。
「「はぁい」」
みんなはっきりと返事をした。
でも、編集長がその場から去った時
みんなは一斉にギロッと私を見る。
すると、弥紗ちゃんが私に近づいてきた。
「アンタ名前何て言うんだっけ?」
この前会った時とは違い
かなり低いトーンで話しかけてきた。
弥紗ちゃん何だか表情も険しい。
「あ…アキです…」
思わず私も体を縮めてしまう。
「年は?」
「えと…15歳」
「あぁ~…へぇ…」
弥紗ちゃんは一歩後ろに下がって
ジロジロと見つめる。
きっと
『えー?私と同い年?有り得ないし。』
なんて思いながら見つめているのだろう。
その気持ち私だって分かるよ。
このダサい平凡な姿が私の素だもん。
普段から地味な私がまさか
モデルだとは誰も想像がつかない。


