今日は撮影、そして挨拶のため
今から撮影所に行かなくてはならない。

大切な日だから遅刻禁物なのだ。



タクシーに乗って撮影所に行く。

撮影所に行くのは2回目なのに
ドキドキする。緊張してきた。

「亜希大丈夫?」

「う…うん」

うんなんて言ってしまったけど
そんなことは全くない。

さっきから鼓動が早くなっている。


本当に私モデルデビューするのか
不思議でしょうがないのだ。


「美希ー亜希ちゃーん」

撮影所の外から誰かが手を振っている。
ミナちゃんだった。


「亜希ちゃんモデルになったんだって?」

そうか、ミナちゃんにはまだ
ちゃんと言っていなかった。

多分編集長とかから知らされたのかな。


「今日はご挨拶もあるから頑張ってね」

「はい」


私は深く深呼吸した。
心を落ち着かせたところで
中に入った。