廉と出逢ってからのことを思えば、こんなにも平穏な生活が続くはずがなかったのだ。 ただでさえ私は幽霊が見えて、どうにか慎ましく暮らしていたというのに、廉の登場がすべてを壊したと言っても間違いじゃない。 私の寿命は決められ、あやかしに家に転がりこまれ。 それでも、ある意味落ち着いた日常を過ごしていたから、油断していたのだ。 嵐の前の静けさだとも知らずに。