私が曖昧に頷くと、廉はあっさりと大学生から離れ、私の手を取った。
「ちょうどいい。帰るぞ」
私も驚いたけど、大学生も驚いたらしい。
「ちょっと、その子誰よ」
…エサです。
「あー、俺のいとこ。これから約束してたんだ。じゃ、また連絡するから。行くぞ、ひなた」
廉は堂々と嘘をつくと、私をひっぱって歩き出した。
ちらりと後ろを確認すると、大学生は私がいとこだということに安心したような、いとこに負けたという悔しそうな、なんとも言えない顔で立ち尽くしていた。
「ちょうどいい。帰るぞ」
私も驚いたけど、大学生も驚いたらしい。
「ちょっと、その子誰よ」
…エサです。
「あー、俺のいとこ。これから約束してたんだ。じゃ、また連絡するから。行くぞ、ひなた」
廉は堂々と嘘をつくと、私をひっぱって歩き出した。
ちらりと後ろを確認すると、大学生は私がいとこだということに安心したような、いとこに負けたという悔しそうな、なんとも言えない顔で立ち尽くしていた。

