その妖、危険につき

「あんなのに処女やるつもりか?」

「そんなわけないでしょ! 廉が肉肉うるさいから、買い物行かなきゃいけなかったんじゃない!」

廉を睨んで文句を言うものの、体が震えてどうしようもなかった。怖かった。


「はいはい」

廉はなんでもないことみたいに、私を抱きしめるようにして背中に腕を回し、ぽんぽんと優しく叩く。

廉のせいだったのに、廉の体があったかくて落ち着いた。廉の規則正しい心臓の音が聞こえて、あやかしも心臓があるんだと当たり前のことを思った。