それからも私は何通も 手紙を書きましたが 葉月から返事がくることはありませんでした。 でもめげずに、 その日もいつものようにあなたに手紙を書いていました。 ―――葉月、私ね、葉月が帰ってきたら 伝えたい言葉があるの。 だから早く治してきてね――― ちょうど、そんな文章を書いていた時の事でした。 午後零時四十五分。 一瞬、時が止まったかのような そんな感覚がしました。 .