そんな日々を繰り返していた日のことでした。
「‥‥‥小春さん?」
初めて病院に来た時に案内してくれた看護士さんが
私を呼び止めました。
「私、この病院で葉月の担当になってる蒼井っていうんだけど、今ちょっといいかな?」
「‥はい。大丈夫ですけど‥」
蒼井さんと私はロビーへ歩き、向かい合って座りました。
「葉月のこと、なんだけどね‥‥」
蒼井さんは話し始めました。
「あの子ね、最近の検査の結果があまり良くなくて‥‥大きな病院に移る事になったの。」
葉月の病気がそんなに重いものだと知らなかった私は、ショックを受けました。
「そんな‥‥どこの病院に行くんですか?」
「‥東京よ」
とてもじゃないけど
ここから東京に通うのは無理だ‥
私はいきなりハンマーで頭を殴られたかのような気分でした。
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