龍華ー一人の華ー

プァー


と長いクラクションが鳴ったかと思うと前列にいたバイクが走り出した。車のまわりにはたくさんのバイク。
キレーな光に包まれていた。



「キレー。」



そう呟いた私にレイさんが



「あぶねーぞ。」



そう言ったと同時に急にスピードが上がった。



「へ?うわぁ!!」



急なスピードのあがりに私は、シートに体をぶつけた。
しばらくすると、レイさんの携帯が鳴り



「あぁ、分かった。」



それだけ言うと携帯を切った。



「行け。」



そう言うと急に車はUターンしてそれと同時にパトカーのサイレンが聞こえた。
逆走してるバイクと私の乗った車は明らかにパトカーに向かっている。



「え!?これ逆走してる!?」

「…黙れ。」



うるさそーな顔をしたレイさん。
だってびっくりしたんだもん。
総長が乗った車がパトカーに向かって走るなんて「青龍」ではありえなかった。

しばらく逆走しているとコンコンッと誰かが窓を叩いた。
レイさんは窓を全開にしそこから近づいてきたバイクの後ろに飛びうつった。
ウワァオ!!
バイクに乗っていた少年は次に近づいてきたバイクの後ろに飛びうつった。



「おい、あぶねーから窓閉めとけ。…行け。」



そう言うとまっすぐ走って行ってしまった。
車はまたUターンして、レイさん達とは違う方向に走り出した。
倉庫に戻ると先に戻って来た人や帰る人がいた。
私は、奥の部屋にいた。

ピリリ…。