龍華ー一人の華ー

「ごめん?」

「…別に。」

なんか、申し訳なく思ったので、一応謝った。
そんな会話をしていると、寝ていたであろう金髪の男が、

「…お前らうるせー。」

と低く甘い声で囁いた。
「お!!起きた?」

「…あぁ…お前らのせいでな。」

ゆっくりと、金髪の男が瞼を開ける。

「綺麗な瞳…。」

そう呟いていた。
男の瞳は、真っ黒で宝石のように輝いていた。
私は、瞳に黒のカラコンを入れている。
私の瞳は、紫色。薄い紫色。
他人は綺麗だとか言うけれど、私は気持ち悪くて仕方がない。

「あ?お前誰?」

男がそう言うと、ハルが答えた。

「この子は、俺が連れてきた。高嶋桃ちゃん♪」

「…。」

「ケイタのクラスメイトで、俺の後輩。」

「どーも…。

「…。」