新撰組(仮)

「ひぃ、ふぅ、みぃ・・・
 よし、これで大丈夫っと。」



私は怪我人の人たち用の夕餉をお盆に乗せ、部屋に向かおうとした。



そこに千春ちゃんが現れた。



「どこに行かれるのですか?」



首をかしげる姿がかわいらしい



「怪我人のみんながいる部屋に」


私は持っていたお盆を持ち上げ、千春ちゃんに見せた。


すると千春ちゃんは納得したように一つ頷いて見せて



「私もお手伝いいたしますわ」



「え、いいよ。
 それよりも夕餉はもう食べ終わたの?」



今は、普通ならば夕餉を食べているところ。

でも、私は用事があるからまだ食べていないけど、千春ちゃんはそんなはやくに食べ終わるわけがない。



「ゆっくり食べて」



「いいえ、奏楽様のお手伝いをいたしますわ」



そういって千春ちゃんはもう一つのお盆---お粥の入ったお盆を持ち上げた。


ちなみに私の持っているお盆の上にはお味噌汁がのっている。



「ごめんね?
 千春ちゃん、ありがとう」



「いいえ、これくらい大丈夫ですわ」