新撰組(仮)

「未来を予知し、それが当たった。


 未来を言い当てられるのはとても国にとっては有利です。


 悪い方向に行かないように改善することができますから。


 けれど、その能力を欲して、戦が始まろうとした」



!!

それでも、戦は・・・




「大きな、戦だったんですか・・・?」



「・・・もし戦が起こっていたらたくさんの犠牲者が出たことでしょう。


 しかし、戦は起こりませんでした。」



「え・・・」



戦は起こらなかったって・・・


なんで??


その能力欲しさに国が分かれてもおかしくない。


それなのに、なぜ?


「大公としての位が役に立ったのです」



「!!」



「天皇に最も近い存在で、公家の頂点に立つ者・・・


 その者の養女である彼女を誰も奪うことはできませんでした。


 
 公家はもともと朝廷---天皇に仕えし一族です。

 その者達が天皇に最も近い蔵本家を助けようとするのは当然の行動でした。

 天皇はそれを見越して、大公というくらいを史上初めて、紀道様に授けたのです」