「我が主、蔵本恭治様は公家であり『大公』というくらいを頂いています」
「大公??」
「はい。大公とは、天皇に最も近く、公家の頂点に立つ事の許された証。
恭治様はこの国で天皇家以外の誰にも劣ることはありません。」
公家の頂点って・・・
天皇に最も近いって・・・
言葉では簡単に表せてるけど、結構、すごいこと、だよね・・・?
「しかし、大公といってもそのくらいを名乗ることが許されたのは恭治様の曾お爺様、紀道様の代から。そして、昔から大公というものは存在しなかったのです。」
「・・・どういう意味ですか?」
そんな言い方、まるで-----
「史上初なのです。蔵本家が。
この国で大公という位を持つことを許されたのが。」
さも『特別』って言い方-------
でも、なぜ?
それが本当なら、なぜ、そんな大層な位を・・・
大昔からあったってよさそうなのに・・・
でも、その理由を聞くのが怖くて。
聞きたいのに、喉まで言葉が出かかっているのに言葉にならない。
「・・・な、なんで・・・?」
発した言葉はすべてが言葉になるんじゃなくて吐息として漏れた。
最後まで、言葉をつなぎ合わせることができず途中で止まってしまった。
「大公??」
「はい。大公とは、天皇に最も近く、公家の頂点に立つ事の許された証。
恭治様はこの国で天皇家以外の誰にも劣ることはありません。」
公家の頂点って・・・
天皇に最も近いって・・・
言葉では簡単に表せてるけど、結構、すごいこと、だよね・・・?
「しかし、大公といってもそのくらいを名乗ることが許されたのは恭治様の曾お爺様、紀道様の代から。そして、昔から大公というものは存在しなかったのです。」
「・・・どういう意味ですか?」
そんな言い方、まるで-----
「史上初なのです。蔵本家が。
この国で大公という位を持つことを許されたのが。」
さも『特別』って言い方-------
でも、なぜ?
それが本当なら、なぜ、そんな大層な位を・・・
大昔からあったってよさそうなのに・・・
でも、その理由を聞くのが怖くて。
聞きたいのに、喉まで言葉が出かかっているのに言葉にならない。
「・・・な、なんで・・・?」
発した言葉はすべてが言葉になるんじゃなくて吐息として漏れた。
最後まで、言葉をつなぎ合わせることができず途中で止まってしまった。


