新撰組(仮)

近藤がそう問うと、土方は口を開いた。




「近藤さん、あんたは水野のことをどう思う?」




「奏楽くんかい?


 いい子だよ。あの子は。」




近藤は笑顔で答えた。



しかし、土方はどんよりとした顔のままだった。




「本当に、大丈夫か、トシ?
 
 
 顔色が悪いようだが・・・」



それを聞いて、土方は少し微笑んでみると、



顔を引き締め、じっと近藤の目を見た。



それにきずいて、近藤も土方の目を見る。







「・・・水野は良家の姫、だ」



「・・・・・ 
 ・・・ 
 

 ・・・・・は?」




これにはさすがの近藤も驚いて土方の言葉を理解するのに
時間がかかった。