新撰組(仮)




土方は近藤の部屋に向かっていた。




確か、山崎の話によると水野の叔父は・・・





襖の外から中に向かって声をかける




「近藤さん、ちょっといいか?」





中から了承の声が聞こえてきた。





「どうした?トシ」




近藤は笑顔を向けてくる。



それだけで、今までの緊張の糸が緩んだ気がした。




土方は近藤とちょうど向かい側の席に座った。




何事かと近藤は土方のほうに体を向けたが


土方はなかなか話し出そうとしない。




「・・・なにかあったのか、トシ?」




「ああ、ちょっとな・・・」



土方は意を決したように顔を上げ、



口を開いた。