新撰組(仮)

手当は夜遅くまでかかり、土方さんに「徹夜」だといわれたにもかかわらず、みんなねてしまった。



いや~、にしても疲れた~。


幼いころ、近所の女の子と遊んではこけて、
膝に傷をつけて、その度にその女の子に手当してもらってたような気がする。


もう、遠い昔のことだ。


その女の子の存在すら、うろ覚えだったな・・・




そんなことを思っていると「ぐがーぐがー」と寝息が聞こえた。


私は目線を動かし、




「ふふっ、ほんと仲良いんだなあ~」




と微笑んだ。


目線の先には原田さん、平助さんが寝ていて、
その上に永倉さんが覆いかぶさるようにして寝ていた。



いや、カッコよく言うと、2人を守るような形で永倉さんが寝ていた。




「あ、そうだ、布団、かけなきゃ・・・」




そういって立ち上がり隊長たちの布団を取りに部屋を出た。







その光景を誰かが、見ていたなんて知らずに・・・