新撰組(仮)

「ああ、そうだよ。手伝っている隊士も複数いるがだいたいは山崎君がやってくれている」



「近藤さん、すみませんが俺、山崎さんの手伝いに行ってきます。」


「えぇ?」


「おい、勝手な行動は------」


「俺も、少しは医学について知っているので。

 隊士たちをしなせないためにも行ってきます」


私は座ったままで頭を下げた。


「勝手は重々承知の上です。

 みなさんにも不愉快な思いを与えるかもしれません。

 
 ですが、ご理解いただきたい・・・!」


あの夢のことが頭から離れない。


朝から始まった、胸のもやもやはこれだったかもしれない。


なのに、きづくことができなかった。


そこが何とも悔しい。


私は頭を下げた状態で唇をかみしめた。


「そうだねえ~、じゃあ、僕たちも2人の邪魔にならない範囲で隊士たちの様子を見に行きますか~」


「それは、平助をからかいたいだけだろう」


「あはっ、一くんわかっちゃった?」


「そうですね、私も皆さんの容態が気になります。」


「私もです。どうですか、近藤さん。

 ここは一つ、隊士のみなさんの容態を見に行くということで」


そして、山南さんは私たちに聞こえないように近藤さんにそっと耳打ちした。


「それに、永倉君だって藤堂君と原田君に会いたくてずっとそわそわしていますよ」


「それはそうだな・・・

 じゃあ、トシ、行くか!」