新撰組(仮)

私の後ろには、般若のごとく顔をこわばらせた土方さんが立っていた。


「褒めてんじゃねええぇぇぇえ!!!」


いやー、耳元で大声出さないでほしいね。

うん。



「お、落ち着いてください。

 副長。隊長の遅刻は今日が初めてじゃないですか。

 わざとじゃないと・・・」


私をかばってくれた隊士達に土方さんは鬼の形相で掴み掛った。


「・・・己の隊長を慕うのは良いことだ。


 そこは褒めてやる。

 
 だがな、ここでかばうってことは、

 
 お前らも同罪だ!!!!」



くわっと隊士たちに向かって叫んだ。


ごめんね、私のせいで・・・



「土方さん、すみません。


 これは私の責任です。隊士たちは関係ありません。


 罰を与えるのなら、私一人だけに。


 もちろん、隊士たちの分も私が受けます。」


そういって頭を下げた。


「た、隊長ぉぉぉおお!!!」