なんて優しい人たちなの!!


隊長の遅刻を責めるわけでなく、心配してくれる!!!


ああ、私はなんて幸せ者だろう!!


と、らしくないことを考えている私はやっぱり変だ。



さっきのは夢だと自分に言い聞かせているけど


なかなか胸のもやもやが消えない・・・


なぜ??


って、こんなことにみんなを突き合わせている暇はない。


休憩時間を守らなかったらそれこそ土方さんに怒られる。



「みんな、心配してくれてありがとう。


 今は、稽古に・・・」


そういって口を閉じた。


目の前の隊士たちの顔が引きつっていた。


「?

 みんな、どうかした・・・」


「遅刻してきたくせに、道場の前で、


 しかも俺の前でぺちゃくちゃおしゃべりたあ


 そーとー根性があるんだなあ、11番隊隊長さんよお」


私はまるで「ギ、ギ、ギ」とでも音が鳴るかのように


首を後ろに回した。


みんなの顔が引きつってる意味が分かった・・・



「い、いやだな~。土方さん。


 それほどでもありません・・・」