「申し訳ありませんでした」


女は頭を下げた。


「ん??
 
 お前がきにすることじゃない。


 
 むしろ謝るべきはこの私だ。
 申し訳ない」



「そ、そんな・・・!!」

女はあわてて顔を上げた。


それを見て恭治はニコリと笑う。


「弥生殿の容態を見に行くついでに、
 

 奏楽の様子まで見てきてほしいとは、今考えれば
 
 
 お前のせっかくの休暇をへらしてしまった・・・

 本当にすまない。」


「そんな、気にしないでくださいまし・・・」


「必ず、奏楽を見つけ出す。

 
 奏楽が嫌がっても、お前が影武者をし続けるわけじゃない。


 ・・・お前はお前でやりたいことがあるんだろう??」


その言葉に女は、はっとした


そして、恐る恐る口を開いた。


「恭治様・・・?」


もしかして、知っていて・・・??