「すまねえな、紫水。」


原田さんは、すぐに駆けつけてくれた。

そして、酔っているしんぱっつあんさんの肩を持つと立ち上がった。




「いえ、気にしないでください。
 とても楽しかったです。」


袴汚されたけど!


でも、陽気なしんぱっつあんさんと話せたのは確かに楽しかった。




「なんかあったらいってくれよ。
 もう俺らは仲間なんだからよ。」



「……はい。ありがとうございます。」




"仲間"


その言葉に一瞬、体のすべての機能を停止した。


ここの人たちは、私を仲間として認識してくれているのか。



…ならば、私も…







それからしばらくして宴会はお開きとなった。






その頃、ある一室では・・・


「山崎」



「はっ」



男が声をかけると一瞬にして、どこからともなく人影が現れた。


男は、人影に話しかける。




「鳳 紫水を調べろ。」


「御意」



すると、その黒い人影は消えた。



一瞬の出来事。


男は、何事もなかったかのように
また、筆を動かし始めた。