新撰組(仮)

久佐波さんが、襖の前に座る。


私もそれを真似して、斜め後ろに座った。



中から「入れ」と、男の人の硬質な声が聞こえて背筋がピンっと伸びた。



承諾の返事を聞いて久佐波さんは襖に手をかけ、ゆっくりと襖を開いた。



私は、どうすればよいかわからずうろたえたが、その様子を見て久佐波さんに「顔を伏せてください」と耳打ちされたので、それにしたがって、顔を伏せた。




襖半分を最後まで開けると、久佐波さんも頭を伏せた。気配があった。



すぐに「久佐波は下がれ」と命が出て、久佐波さんはすぐにそれに従った。



うっそ、久佐波さん、一緒にいてくれないの!?

ずっと一緒にいてくれるものだと思ってたのに・・・!!



予想外のことが起こり、かるく混乱しながらもしっかりとその声は耳に響いた。



「面を上げよ」



混乱状態だった思考も、その威厳ある声音によって冷静さを取り戻した。


一度、軽く深呼吸をしてからゆっくりと顔を上げていった。




この人が、私の叔父様・・・


目の前にいる人は、少し高いところから私を見つめていた。


見下す感じもなく、逆に愛しいものでも見るかのような優しい瞳で。