数日後から無事に復帰した私は、巡察に出ていた。


次の休みに、叔父様に会いにゆく。


次の休みと言っても、すぐにやってくるものではない。


朝、昼、晩。


3回の巡察を11の隊で巡察しているのだから、丸一日休みの日などない。



しかし、久佐波がいっている「休み」とは丸一日のことではない。


例え、午後からでも十分である。



恭治とあって、話をするだけなのだから。



それは奏楽もだいたいは理解できていた。


けれど、それに従わなかったのはある事情があったからだ。





・・・山南さんは大丈夫だろうか




数日前の出来事がぐるぐると頭の中を駆け巡っている。



一番初めに見た、山南さんの表情。



あれは傷つけられた痛みからだけではない。



・・・これからのことを考えての表情だったと思う。



山南さんは、あんな事だけではきっと動揺しないだろうから。



だから、だからこそ、山南さんはつらいことも1人で背負い込んでしまいがちだ。


1人で背負い込んで、勘違いして、何かあったら・・・



それが気がかりだった。