新撰組(仮)

~新撰組side~

「齋藤、総司、見逃すなよ。」

「はい。」

「わかってますよ~」

「他の奴らもだぞ。」

その声に、幹部ら全員が頷いた。


「にしても、紫水と平助の試合か…楽しみだな。」


新八が興味津々といった様子で試合に見入る。



そう、隊士との手合せと言っておきながら、平助本人のたっての希望で、隊長である平助との試合になった。


「でも、藤堂君、大丈夫でしょうか。
 ここ最近、寝ていないんでしょう?」


「ああ。あいつ、辻斬りは俺が捕まえるんだー
 って意気込んでたからな・・・」


「途中でぶっ倒れなきゃいいけど・・・」


「平助って、無駄なところで意地はるよね」


「・・・平助はまだ幼いからな」


「だからといって、無理したら意味ねーだろ。」


そういうと、全員が一斉にこっちを向いた。


「な、なんだ?」


「「「「「「だったら・・・


 土方さん、後は頼みましたよ。」」」」」」


「な、なんのことだ?」


「だ~か~ら、副長命令で
 一週間安静!!とか」


「副長命令だったら
 さすがの平助でも従うよな」


…………………………………。



「お前ら、ぐだぐだ言ってる暇があったら
 ちゃんと試合を観察しろ!!」