私はフフフ・・・と不気味な笑い声を出しながら、顔を上げた。



「齋藤さん・・・


 もし隊士が手を出したら、八つ裂きにしてください。


 齋藤さんの気が済むまで・・・


 
 千春を、守り抜きましょう、齋藤さん!!」



ぎゅっとこぶしを握って私は熱い闘志を燃やしていた。



誰にって?



そりゃあ、千春を狙う隊士全員にですよ。




(たしかにこれは、土方さんの言ってた通り、死者が出てもおかしくないな・・・
 面白そうだけど、対策を立てないとな~)



決意を新たにメラメラと燃え上がる奏楽を見て沖田はそう思った。



齋藤はというと。



ため息もつかず、じっとしていた。



確かに、水野の言うことには納得できる。



・・・用心棒をするのは、きっとこの組の隊士のためにもなるだろうから、やるとなれば、中途半端な思いではできない。




齋藤も、奏楽と同様に、決意を新たにしたのだった。