新撰組(仮)

山南さんが・・・



------目を閉じて、頭の中に広がった闇。



その闇の中から一筋の光が見えたと思ったら、次に見えたのは山南さんの刀傷のついた腕だった。


自分の腕に赤い血がべっとりとついているのを見て、山南さんは、苦悶の表情だった。


それをきっかけに、次々とさまざまな場面が頭の中に流れ込んできた。


それは決して、動いていない。


時が止まったかのような場面ばかり。


それが延々とつづき、見ているのが苦しくて、山南さんが笑顔である女性と話している場面を最後に目を開けた。


その女性はきれいだった。


どちらも本当に楽しそうだった。




荒い呼吸を整えようともせず、私は無意識のうちに土方さんの腕にしがみついていた。




「水野?」



不審に思ったのか土方さんが眉間にしわを寄せて、顔を覗き込んできた。


でも今はそんなの関係ない。

恐怖で体が強ばってしまった。



あの、頭の中に流れ込んできた場面が、あまりにも鮮明で現実味を帯びていた。



まるで、これから起こるであろう場面を見せつけているかのようだったから--------



土方さんに必死にしがみつきながら、私は思考を巡らせた。


どうして、私はあんなものを見たんだろう。


経験のないものや、興味のないものが頭の中に流れ込んでくるわけがない。