マイティガード



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アネリの部屋から浴室まで、最短距離ではなくあちこち迂回しながら別荘中の様子を見たところ、本当に全ての部屋の前に警官が配備されていた。

承知したこととは言え、ここまで堅固だとむしろ息が詰まってしまいそうだ。



「お嬢様、顔色が優れませんね…。」


「…こんながんじがらめの生活が5日間も続くと考えたら気分が上がるわけないわ。

もしかしたら犯人もストレスで弱らせるのが目的なのかも。…はぁ。」


重い溜め息を吐くアネリ。

パーシバルはなんとか彼女のストレスを取り除きたいと考えるのだが、彼はカウンセラーでもなければ魔法使いでもない。


「……………。」


主人の気疲れひとつ癒せないなんて……と、嫌でも自分を責めてしまう。