「素人のあたし達がいくら考えても無駄だとは分かってるけどね。」 「とんでもない。 お嬢様なりに犯人を推察しようとなさる心意気。素晴らしいことでございます。」 「ありがと、報われるわ。」 「お嬢様………っ。」 いつの間にか意味深な空間を作り始めた二人。 もはやチェスを続ける気なんて無くなっていた。 パーシバルは、アネリの屈託のない瞳をしっかり見つめて心に誓う。 ―――ご安心下さいませ、お嬢様…。 ―――信頼を寄せて下さる貴女様のために、期待以上の働きをしてみせましょう…。