「そうか。助かるぜ、ありがとうな。」 「護ってくれる側がお礼なんて変なの。」 アネリ達の交渉が済んだところで、ちょうど電話を終えたマドック刑事が戻ってきた。 顔はまだ少し不服そうだが、 「おい、マドック。 やっぱ、お嬢さんの警護を堅めることになった。 お前も加わって、お嬢さんを護ってやれ。」 「え…!?」 マドック刑事の顔が驚き一色に変わる。 すぐにアネリと目を合わせ、事の状況を飲み込むと、 「はっ! お任せ下さい!」 刑事の鏡と呼ぶに相応しい、美しい敬礼を見せてくれた。