愛しいアネリからそう問われれば、彼の答えはひとつしかない。 「もちろんでございます。 光栄なのです。 こうして私が、お嬢様のお傍にいられる瞬間すべてが。」 真っ直ぐで、嘘も曇りもない言葉。 アネリは照れ臭そうに小さく笑い、一度は顔を背ける。 「えへ…。 うん…、うん、そうよね。 パーシバルならそう言ってくれるわね。」 今まで何度も言われてきた言葉を、アネリは今やっと本当の意味で理解できた気がした。 「…ふふ…。他の使用人は誰も言ってくれないから。」