その瞬間、二人は周囲から喝采を浴びた。 パーシバルの神業的な救出劇。 救われた幼いアネリ。 割れんばかりの拍手や口笛を贈る観客達に向かってパーシバルはただ恭しくお辞儀をする。 …だがアネリはさらし者のような気分を味わっていた。 「…パーシバル、もうここはいいから、早くどこかへ行きましょう。」 「かしこまりました、お嬢様。」