マドックの体が微かに震えている。
そのわななきが、爆発しそうな最後の怒りを抑えている証なのだと気付いた時、
「決まってるわ。
あなたの馬鹿なこだわりなんかよりずっと強い気持ちがあたしを護ってくれてるからよ。」
アネリは、迷わずマドックを挑発した。
手の中のお守りを両手で強く強く握る。
「……………このッ…!!!」
すかさずマドックは懐の拳銃に手を伸ばした。
一発目を防いだとは言え、拳銃にはまだ弾が込められている。
次に攻撃を食らえば、生身のアネリは助かりようがない。
「……死ッ…………、」
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