「え。」 アネリが何か言おうとしたのと、 マドック刑事の声が、同時にかぶった。 「“おやすみなさい”、アネリさん。」 ――バンッ 誰が止める暇もなかった。 引き金が引かれた拳銃から弾が撃ち出されるのは当然。 銃弾はアネリの左胸に、寸分の狂いなく発射された。