だから一階へ行くしかないわけか。
しかし許可を待たないうちに扉のほうへ歩き出したアネリとパーシバル。更にバネッサ。
「あっ…、ち、ちょっと!」
マドック刑事は慌てて三人を追いかけようとした。
そう。追いかけようとした。
――カッ!
ちょうどその時、また窓の外が一瞬だけ強く光り、室内は昼のような明るさに包まれた。
その直後だ。
――ッッ!!!
言葉にできないほどの大きな、何かを叩き割るような音が辺りに響き渡った。
「ひゃっ!」
咄嗟に目を瞑るアネリと、
「っ!」
アネリの耳を塞ぐパーシバル。
音の正体は、今まで遭遇したことがないくらい凄まじい落雷だったのだ。



