マドック刑事はしばらく黙り込み、
「……なるほど。
しかし、使用人全員の経歴をすべて確認するだなんて時間が掛かりすぎるのでは…?」
時計に目を向けながら、そう指摘した。
時間は昼を過ぎ、間もなく夕方へ変わろうとしている。
そうなれば夜もすぐにやって来るだろう。
それまでに該当者を見つけて更に尋問するだなんて。
だがそれに関しては、
「大丈夫よ。
本邸で留守番してる使用人は優秀だから。10分もあれば該当者を見つけられる。
その後は………、」
「私が吐かせましょう。
該当者が何人であろうと一度にお相手致します。
…10分もかかりませんよ。」
パーシバルは妖しく目を光らせた。



