ふるふると、弱く頭を横に振るパーシバル。
「…まぁ、そうだろうのぉ。
……いや、そう“だった”。
“初めの頃”は…。」
パーシバルの否定に対して、無意識にそうつぶやき返したオドワイヤーは、
ハッとした。
「…そうか、あぁ、そうか!
そういうことだったか!」
長年挑み続けたパズルを解いたように、オドワイヤーは発見の喜びに満ち溢れた。
「…?」
首を傾げるパーシバルの前で、オドワイヤーは検査結果を一字一句丁寧にカルテに写していく。
「先生、何が“そう”なのですか?」
パーシバルの質問に、オドワイヤーはとても嬉しそうに質問で返してきた。
「パーシバル、お前はお嬢様に会えなくて“寂しい”か?」
「…?
ええ、とても。胸が張り裂けそうなほどです…。」
そう答えると、体がまたあのけだるさに襲われた。



