「…どういう意味です?」
パーシバルが急に声を低くし、唸るように訊ねた。
オドワイヤーは答える。
「いつもいつもお前さんは自分ばかりがお嬢様を護ってやってると思ってる。
…けどわしの目には、お前さん自身が寂しいから、どこへ行くにもお嬢様の近くに引っ付いてるようにしか見えん。
子供かペットみたいになぁ。
お嬢様が安心を与えられてんじゃあないよ。
…お前さんが、お嬢様に安心を貰ってるのさ。」
パーシバルは黙り込む。
―――私自身が、寂しいから?
そんなこと、考えたこともなかった。
ただ自分が護ることで、アネリに絶対の安心を与えていると信じていた。
けれど…、
「……私が寂しがるだなんて…、有り得ません……。」



