+ + +
アネリのお願い通り、パーシバルは一日療養のために医務室で休むことになった。
必然的にオドワイヤーと一緒に。
その間アネリはと言うと、
「…こちとら何かと忙しい身だからお嬢さんに付きっきりってわけにゃぁいかないんだ。
監視室にいる間は、なるべく静かに一人で遊んでてもらっていいか?」
トレイシー警部のいる監視室にお邪魔することにした。
パーシバルの心境からしたら“預ける”のほうが正しいか。
アネリの腕には分厚い本が三冊ほど抱えられている。
相手をしてもらえないことは重々分かっていたから、一人遊びの道具をあらかじめ持って来ていたのだ。
「ええ、お仕事の邪魔はしないわ。一人で大人しくしてる。
その代わり、危なくなったらあたしのこと護ってね。
パーシバルとの約束なの。」



