「っ!」 「あ…!」 二人は目を疑う。 確かに、バスタブには人が入っていた。 確かにそれは使用人であり、主人専用の浴場を勝手に使用していたのも確かだ。 ただ予想していなかったのは、 その使用人が、昨晩まで何事もなくアネリの部屋にやって来ていた“ドリー”という名のメイドであり、 彼女がバスタブの中で死んでいることであった。 時刻は、午後7時45分のこと。