「ん?」
アネリは思わず首を傾げる。
パーシバルは、答えたら答えたでなんだか自分が情けなく思えてきて、下を向きながら「申し訳ございません…」と小さく謝った。
しかしアネリはやっぱり首を傾げる。
「なぜ?
パーシバルもマドック刑事がいないこと、気になるでしょ?」
「いえ、それはそうなのですが…。」
どうやらアネリとパーシバルの感じ方が食い違っているらしい。
アネリはマドック刑事について話には出すが、まったく心配していない。
どちらかと言えばあっさりと警護の任を下りてしまった彼に、呆れすら感じている。この分では今日も警護に戻って来ないだろうから。
だが、パーシバルは……、



